過去の活動報告

IT化の実施と観光クラブ運営の課題


立教観光クラブの運営手法の新たな第一歩が7月4日の会員総会で上程され可決されました。今までは会員名簿を毎年一回定期的に作成し、刊行されていましたが、今後は会員名簿はデータベース化し、ウェブサイトなどを通して会員が随時利用できるも体制に変更するというものです。但し希望者に対しては紙媒体にて希望者の実費負担になりますが、配布する救済処置も設けています。


所謂、世の中の流れの潮流でもあります「IT化」の一環でもありますが、その背景には個人情報保護法の施行やプライバシーマークの取得と運営に伴い、今まで新規会員の獲得に際して安定して機能していました「企業幹事」の活動が大幅に制限せざるを得ない状況も発生しました。また増え続ける会員数に順じて加算される名簿作成費用が会の運営上の財務面からのコストプッシュの問題もありました。収入面からは、宣伝媒体としては、評価が低いにも係らず、立教OBの方からの協力にすがり続けるのも限界が見えてきました。そのような社会背景の制約と財務面からの限界から名簿を年一回定期的に刊行することを廃止いたしました。会員の皆様のご理解を頂きたいと思います。

しかしながら、観光クラブの目的であります「立教大学校友の相互の親睦を図る」には何の障害も発生しないとは思いませんが、大きな進路変更の舵を切り、スケールアップと効率化とコストダウンに向けて発進した節目であることは間違いがありません。今年度から始めた観光クラブのHPからの会員総会の告知と申込には、思いもよらず相当数の方からの反応がありました。この現象はIT化に向けて格納庫から滑走路に動き出した観光クラブ号が無事に離陸できる体勢が整っているとの認識を得ることができました。

以上のような変更は観光クラブ運営の骨子の根本的な変化を生ずるものとは思ってはいません。IT化の目的は効率化とコストダウンを中心とした「事務改革」の領域を出ることはありません。あくまでも会の主役であり主体は血も涙もある生身の立教大学の校友であることは言うまでもないことです。会員の皆様が満足し、会の運営に期待を寄せ入会者を誘って頂けるような魅力ある会にすることが、我々運営委員に課されたミッションであります。そのためにはIT化は使い方によっては、優れたツールと成りうる可能性が広がっています。会からの一方通行の情報の流れだけではなく、双方向の情報の交信と時空を超えたリアルタイムの情報伝達が可能になります。しかし、いくら機能の整備が整っても、インフラの整備が終了したのに過ぎません。情報のコンテンツの充実がなければ、車が走らない無人の高速道路のようなものです。運営委員からの情報の発進はもとより、日本の隅々から海外に在住の会員の皆様からも、様々な話題提供を頂ければ、観光クラブの活動が活性化され、末代に渡って持続的に発展が可能な組織として生き残れる生命力溢れる組織として確立させるものと思います。



立教観光クラブ会長 伊藤 守